健康被害による重大責任や、
不動産として売買や再開発が望めなくなる
土壌に蓄積された有害物質は直接触れたり、口にする事により健康被害に影響を及ぼす可能性があります。
また、雨水などによって地下へと浸透し、地下水に溶け込んで広範囲に拡散するおそれもあります。
この拡散は、土壌汚染がさらに深刻な問題を引き起こす要因となります。具体的には、汚染された地下水が飲料水として利用される地域では、人々の健康に直接的な被害をもたらすリスクがあります。
また、汚染された土地は、不動産としての価値が低下し、汚染が著しい場合は売買や再開発が困難になる「ブラウンフィールド」化を招く可能性があります。
「目に見えない」ことで放置しがちになり、
取り返しのつかない事態に
土壌汚染のやっかいな点は、その「目に見えない」ことにあります。
見た目には問題がないように見えても、地下では深刻な汚染が進行している可能性があるため、その存在に気づきにくいのです。
しかし、だからこそ、土地の履歴や過去の利用状況を基にした早期の調査と適切な対策が極めて重要となります。
放置すれば時間の経過とともに、汚染は広がり、対策費用も増大し、企業としての社会的責任も問われることになります。
土壌汚染として取り扱われる有害物質とは?
我が国で土壌汚染として取り扱われる有害物質等は大きく分けて2通りあり、土壌汚染対策法に規定される特定有害物質26項目と一部の自治体の条例で規定されている油分やダイオキシン類があります。
土地取引における土壌汚染調査では、売主側、買主側で十分に協議し、双方納得の上で、調査対象物質を選定することが望ましいと考えられます。
一般的に土壌汚染として取り扱われる物質
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土壌汚染対策法
特定有害物質 → 土壌汚染対策法が対象とする物質
- 揮発性有機化合物:トリクロロエチレンなど12項目
- 重金属等:鉛、砒素など9項目
- 農薬類とPCB:農薬類4項目とPCBの計5項目
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条例
油分(油臭・油膜)
- ガソリン、重油、灯油、潤滑油など
ダイオキシン類
- 焼却灰など【横浜市、川崎市、大阪府など】
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自主規制
その他の化学物質
- 臭気の強い物質、色のある物質
- pH異常を引き起こす物質
規制対象候補の物質
- 水質汚濁防止法の要監視項目等(PFAS、1,4-ジオキサン など)